후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
千曲川堤の焚火
染めの袴を穿き、したたるような若衆髷の、若衆の姿が現われた。
「さてこそ曲者!」と甚五衛門は、思わず空を振り仰いだ。「えい!」と空に掛け声あって、発止と飛びくる鋭い小剣。それを片袖に縫い止めながら甚五衛門は大音に、
「何者なるぞ、名をなのれ!」
再び空に声あって、
「吾こそは御嶽冠者なり! 口惜いかな、宝蔵には、八百万の大和の神あって、彼の髑髏盃を守るがため、容易く櫃に近寄り難く、かく一旦は立ち帰れども、見よ見よやがて神々を我が手段もて追い出し、吾にとっては父の頭、かの髑髏盃を盗みくれん!」
その声さえも次第に遠のき、若衆の姿も薄れ行き一団の濛気片々として虚空の彼方に飛ぶと見えたが、その濛気さえ人影さえ、跡形もなく消え去って月も星もない闇の空ばかり、高く寂しく懸かっている……。
甚五衛門は、いつまでも、空を睨んで突っ立っていた。
千曲川堤の焚火
華やかな秋もこうして過ぎ、木曽の天地は冬となった。山も人家も川も谷も、一面に雪に蔽われて白一色の眺望となった。
そして間もなく年が暮れ、新玉の年が立ち帰った。
木曽の館でも三日の間は、毎日のように酒宴があった。酒宴の席を取り持つのは洞院左膳と鳰鳥とで執事の筆頭甚五衛門は、あの夜以来ご勘気を蒙って自家に籠っているのであった。