후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
市之丞様は
羽ぶくら際に紅の総が一筋タラリと下がっている。
「あっ」と驚いた鬼王丸はその鏑矢へ眼をつけたが、やにわに窓際へ飛んで行った。小手をかざして大鼠山を見れば、虎狼の宮の社殿の辺に、百騎、二百騎、三百騎、騎馬武者の姿が見えるではないか。
「御嶽冠者殿おいでなされたわ! 者ども城外までお出迎え致せ!」
市之丞様は
「御嶽冠者殿おいでなされたわ! 者ども城外までお出迎え致せ!」
鬼王丸が狼狽しながらこう大声に叫ぶと同時に、今まで勢っていた部下の兵どもは一度に颯と退いた。バラバラと廻廊へなだれ出る。同勢に雑って四天王も鬼王丸も走り出て、広い部屋にはオースチン老師と数馬と芳江姫とが取り残された。
草を苅る如く人を切ったのでさすがに数馬も疲労れたらしくホッと深い溜息をしたが、やがて静かに太刀を拭いパチリと鞘に納めてしまった。
「ご苦労でござった。お蔭で芳江姫は取り戻せましたじゃ」
老師は感謝に堪えないようにこう数馬に礼を云った。
「それにしても茫然りここにいては、いつまた危険に逢うかもしれぬ、ともかく鳳凰の間へ帰ることにしよう。芳江殿どうじゃな歩けるかな?」
「はい」と芳江姫は蒼白い顔へ徐々に血の気を蘇生えらせたが、「はい、どうぞ早くお連れくださいまし、もうもうこんな恐ろしい所には一刻もいるのは厭でございます」