후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
扉が中から開いて
おりから、十六夜の冬の月寒々と空に冴え返り見渡す限り丘も山も雪の白無垢に包まれて白一色の物凄さ。忽然その時四方の山から飢えと寒さに焦心った狼の声々が聞こえて来た。
扉が中から開いて
こうして一方は断崖に臨み背後に小丘と辻堂を背負った要害の地勢まで来た時には、既に背後には十間を隔てて数百匹の狼が走って来ていた。小丘に飛び上り辻堂を背負って、樫の息杖を真っ向に冠むり、さあ来い来たれと構えた姿ははだか武兵衛というよりも仁王が荒れ出たようである。
産まれながらの駕籠舁き稼業で息杖を放なさぬはだか武兵衛は、自然と棒の使い方も覚えて、ヤッと構えた身体にはそれこそ一分の隙もない。
しかし畜生の悲しさには、それとも知らぬ狼の群は彼の正面に半円を書いて喉笛を狙ってパッパッパッと電光のように飛びかかる。
「おっ」と叫んで、はだか武兵衛、冠った息杖を一振り振れば三頭五頭の狼ども、息杖に払われて血へどを吐き、谷へゴロゴロと落ちて行く。足もと目掛けて飛び付く奴を、抄くって刎ねる棒の冴えに、空中高く刎ね上げられ、落ちるところをまた一刎ね! 脳天を砕かれて死んで行く。横一文字。