후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
奇道の守り本尊
それでは芳江と市之丞とはいったいどこへ行ったのであろう。読者諸君もご存じの通り白虎太郎と青竜二郎のために芳江姫は誘拐されたがその翌晩には同じ手段で市之丞さえ誘拐された。これにはさすがのオースチン老師もすっかり胆を潰したが聡明無双の彼だけに早くも彼らが得体の知れない東洋流の妖術を使って誘拐したに違いないと、よいところへ眼星を付け、彼らを相手に戦うにはやはり彼らの胆を奪うような幻術的の奇道を使い、恐怖させるに如くはないと、このように考えを決めたのであった。それにしても一番気にかかるのは芳江と市之丞との身の上であった。そこで彼は手を拍って番兵を一人呼んだのである。そうして至急鬼王丸殿にお目にかかりたいと伝言をした。すると間もなく鬼王丸は、例の狡猾な笑顔を作り、妙に慇懃な様子をしながら静々と彼の部屋へやって来たが、芳江姫も市之丞殿も皆健康で暮らしているから充分安心するがよいと、さも穏に云った後から、どうぞ大砲を造るようにと彼に慫慂するのであった。するとオースチン師は意外にもすぐにそれに賛成し、工場を造るようにと申し出た。鬼王丸は喜んで刀工場に建て増しをして、瞬間に造ったので、爾来彼は毎日のようにその工場へ出かけて行き、大砲を作る土台だと云って小さい細々した機械類を幾個かこれまでに拵えたのであった。