후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
杯盤狼藉
その時、襖がそっと開いて、そこからドサリとこっちの室へ、黄金の包みが落ちて来た。
「父上!」と右門は呼びかけたが向こうからは答える声もない。
ふたたび遥かの裏座敷から、歌声が幽かに聞こえて来る。
杯盤狼藉
杯盤狼藉というこの言葉は今宵の裏座敷の有様でもあろう。
その狼藉たる真っ只中に一輪の芙蓉が咲き出でたように、鳰鳥は端座しているのであった。
茶筅のハケ先さえバラバラに乱れ、朱盆のような顔一面酒気を漲らした木曽義明は、一升入りの朱塗りの杯を、片手に持って虎のように、侍女どもを睨んで吠えるのであった。
「もっと陽気に歌うがよいぞ、もっと陽気の歌を唄うがよい、鳰鳥をうんと笑わしてくれ。誰でも鳰鳥を笑わせたものには、両手一杯の黄金をくれる。昔から名高い木曽の盆踊り、盆踊りの歌でもうたってくれ! 今日は一切無礼講じゃ、老職であろうと近習であろうと、そんな事にはお構いなしだ。ただ鳰鳥を笑わせた者が、今宵の一番の功名じゃ!」
「さあさあおのおの道化など云って、鳰鳥様に顔の紐を解かせ、殿の御感に預かれ預かれ」
側からこのように囃し立てるのは、例の洞院左膳であった。
しかしどのように囃し立てても当の鳰鳥は微笑一つ浮かべようとはしなかった。