후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
隣国の美濃や三河では、武者押しや合戦に日夜を暮らし、新年も新玉も祝わばこそ、人々は四方に馳せ廻わり、家を焼かれ畑を荒らされ、士農工商一日として安穏の日がないのであるが、四方森林に囲まれた木曽三十里の谷々は、さすがに新年は長閑であった。
しかし、一月も終りに近い、ある大雪の日であったが、伊那方面に入り込ませてあった間者があわただしく立ち帰り、以前から木曽家とは仲の悪い伊那高遠の城の主が、日頃の恨みを晴らさんものと、既に窃かに国境まで、出張って来たとの注進があった。それと同時にまた一方――御嶽方面の郡代からは、御嶽山上に籠っているマドリド司僧の遺児の御嶽冠者が一味を率い、降り積もる雪を踏み分けて押し寄せて来るとの風聞を、使者をもって館へ申し入れた。
すわこそお家の一大事と、館中の武士も女達も、この注進を聞くと共に、武者振るいして立ち上がり、武器の手入れや兵糧の仕込みに寝食を忘れて働き出した。
そして間もなく、伊那方面へは、洞院左膳を大将として、国内を精った精兵を向け、御嶽冠者の抑えとしては、郡代に防衛の厳命を下だし、加勢の兵を差し向けた。
このような館の一大事にこそ、大智謀者の甚五衛門が、出て来て戦いの指図をし、領内を守らなければならないのに、殿は勘気を許そうともせず、甚五衛門もまた強いて許されようともし