후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
婦は縁へ茶器を並べ、二人は茶碗を手に取った。畑を越した藪蔭から老鶯が嗄れた声で時々啼くのが聞こえて来る。
二人は静かに相対し長閑に黙っているのであった。
空では雲雀が気忙わしく、ひっきりなしに歌を唄い、千曲川の流れるほとりからは、川を溯る帆船の風にはためく音がする。二人はやっぱり黙っていた。
「一時はどうかと思いましたのに、このように早く全快遊ばし、そぞろ歩きの出来るというのもご武運の尽きぬ何よりの証拠、ほんとにおめでとう存じます」婦はやがてこう云ったが、「それにしてもあの夜血だらけになって、この家の門を叩かれた時の、あなたのむごたらしい様子と云ったら、いまだに忘れは致しません。ただその時には、川の堤で、野武士の群にお逢いなされ、切り結ぶうち誤まって崖から川へお落ちなされ、危く溺れようとなされたのをようやく崖を這い登り、私の家の灯火を、眼当てに辿って参られたと、ただこのようにおっしゃるので深い事情もお聞き致さず、またご身分をもお尋ね致さず今日までお世話いたしましたが、おしとやかな物腰や上品な物の申し振りなど、いずれ由縁あるお身の上とお察し申しておりました。