후리가나로 읽는 일본 고전
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
永井 隆의 ロザリオの鎖(ロザリオのくさり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 107,351자 · 213화면
小さい方は金を多くふくんでいるとのことで、うっとりするような好い音を響かせた。この響きは三キロ以上離れてもよく聞こえたものだった。その天主堂が崩れたので鐘の運命をだれも気にかけていたが、教会の宿老の田川さんが煉瓦の塊の間に小さい方が落ちて壊れておらぬのを見つけた。大きい方は壊れていた。田川さんは若いころ先代とともにこの鐘をあの鐘楼につり上げた人で、トンビ宿老さんと呼ばれている。田川さんは私の手で必ずこの鐘をもう一度新しい天主堂の鐘楼につり上げたいと言っている。しかし原子病にかかって一時は絶望だったほどだからまだ仕事のできる体ではない。
この荒野にまたあのアンゼラスの鐘の音が鳴りわたったら……とはここに住むすべての人のねがいであった。鐘をうち鳴らすことを禁止されてからすでに幾年になるであろう。信仰の自由は与えられた。平和はとりもどされた。しかし人民の心は荒れはてている。この野のように荒れはてている。いまここに天使のお告げの神聖な鐘の音が高らかに鳴り出でて、荒れた町の上をやわらかになでてゆくならば、どんな美しい共鳴を人々の胸郭内に起こすであろう……。