일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ)

山の憶い出 上

木暮 理太郎

木暮 理太郎의 山の憶い出 上(ふえふきがわのじょうりゅう(ひがしさわとにしさわ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 284,014자 · 565화면

아오조라 문고

気まぐれの戯言が其儘地名となったものも少くあるまい。滝倉谷の奥にある駒ヶ岳なども、形が独楽に似ているので付けた名だそうだ。其時に助七は「俺が居なくなれば誰も知っている者が無くなるで、後に残そうと思って、名前の訳を書いている。出来たら旦那方に送って見て貰おう」と話した。是非送って呉れと約束したが、未に果されないでいる。

やがて綱が出された。身軽になった助七は夫を肩にかけて、瀑が退縮する際に残したものらしい瀑の左岸の崖を攀じ登って、綱を付けると下りて来た。夫を手頼って皆無事に瀑の上の狭い段へ登り着いた。振返って見ると奥鐘山は、いつの間にか大屏風を拡げたように高大な峭壁の全面を露して、東の空を占領している。最も高い所で六百米、低い部分でも二百米は下るまい。実に言語に絶した素派らしいものだ。表面は稍黒ずんだ灰色で、それへ白く輝く数条の竪縞を織り出している。大雨の際に瀑の懸る水筋の跡であろうと思った。ギボウシや矮小な木が其処此処の凹くなったり襞になったりした所に、ちょぼちょぼ生えてはいるが、そんな物は到底此壁面の偉大なる単調を破るに足るものではない。

岩に腰掛けて一息入れる間もなく、劒岳の方面で雷が鳴り出した。