일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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めいあん

明暗

夏目 漱石

夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면

아오조라 문고

津田の父と違ってこの叔父はついぞ東京を離れた事がなかった。半生の間始終動き勝であった父に比べると、単にこの点だけでもそこに非常な相違があった。少なくとも非常な相違があるように津田の眼には映じた。

「緩慢なる人世の旅行者」

叔父がかつて津田の父を評した言葉のうちにこういう文句があった。それを何気なく小耳に挟んだ津田は、すぐ自分の父をそういう人だと思い込んでしまった。そうして今日までその言葉を忘れなかった。しかし叔父の使った文句の意味は、頭の発達しない当時よく解らなかったと同じように、今になっても判然しなかった。ただ彼は父の顔を見るたんびにそれを思い出した。肉の少ない細面の腮の下に、売卜者見たような疎髯を垂らしたその姿と、叔父のこの言葉とは、彼にとってほとんど同じものを意味していた。

彼の父は今から十年ばかり前に、突然遍路に倦み果てた人のように官界を退いた。そうして実業に従事し出した。彼は最後の八年を神戸で費やした後、その間に買っておいた京都の地面へ、新らしい普請をして、二年前にとうとうそこへ引き移った。津田の知らない間に、この閑静な古い都が、彼の父にとって隠栖の場所と定められると共に、終焉の土地とも変化したのである。