후리가나로 읽는 일본 고전
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めいあん
明暗
夏目 漱石의 明暗(めいあん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 322,590자 · 645화면
彼は清子の室の前へ来て、ぱたりとスリッパーの音を止めた。
「ここだ」
下女は横眼で津田の顔を睨めるように見ながら吹き出した。
「どうだ当ったろう」
「なるほどあなたの鼻はよく利きますね。猟犬よりたしかですよ」
下女はまた面白そうに笑ったが、室の中からはこの賑やかさに対する何の反応も出て来なかった。人がいるかいないかまるで分らない内側は、始めと同じように索寞していた。
「お客さまがいらっしゃいました」
下女は外部から清子に話しかけながら、建てつけの好い障子をすうと開けてくれた。
「御免下さい」
一言の挨拶と共に室の中に入った津田はおやと思った。彼は自分の予期通り清子をすぐ眼の前に見出し得なかった。
百八十三
室は二間続きになっていた。津田の足を踏み込んだのは、床のない控えの間の方であった。黒柿の縁と台の付いた長方形の鏡の前に横竪縞の厚い座蒲団を据えて、その傍に桐で拵らえた小型の長火鉢が、普通の家庭に見る茶の間の体裁を、小規模ながら髣髴せしめた。隅には黒塗の衣桁があった。異性に附着する花やかな色と手触りの滑こそうな絹の縞が、折り重なってそこに投げかけられていた。