후리가나로 읽는 일본 고전
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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
野村 あらえびす의 楽聖物語(がくせいものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,667자 · 381화면
チャイコフスキーのこの良き習性は、彼の少年時代を世話したフランス生まれの家庭教師のおかげで、チャイコフスキーが死ぬ一年前南部フランスに老を養っているこの老婦人を訪ねて慰めてやったことなどもあったようである。
「冬の日の幻想」が完成すると、チャイコフスキーはかつての先生達――アントン・ルービンシュタインやザレンバ――に見せて、おおいに褒められるつもりでセント・ペテルスプルクへ携えていった。が、その野心と希望ははかなくも粉砕されてしまった。ルービンシュタインやザレンバは苛酷な批評を下して、改作しなければ音楽協会の演奏番組に載せるわけにはいかないと宣告した。チャイコフスキーの長い長い作曲生活を貫く、悲惨な躓きの最初のものはこの小事件であったのである。
翌一八六七年、フィンランド飢饉救済の慈善音楽会に、初めて自作の「下女の舞踏」を指揮し、全く狼狽して失態を演じたが、楽団が曲をよく知っていたので、幸いにも大過なきを得た。チャイコフスキーの指揮下手はきわめて有名で、それから二十年間決して指揮棒を手にしなかったほどである。晩年はそれでも、稀に指揮することがあったが、他人の作曲を指揮するときなどは、身体を不自然にねじ屈げて、どこか痛いところでもあるような表情をしたということである。