일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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がくせいものがたり

楽聖物語

野村 あらえびす

野村 あらえびす의 楽聖物語(がくせいものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 193,667자 · 381화면

아오조라 문고

彼の作曲したカンタータは、三百曲の多きに上っている。その一曲の総譜数十ページから数百ページに及び、演奏数時間にさえ及ぶものがあった(クリスマス・オラトリオの如きは、五度の日曜にわたらなければ、全曲の演奏は出来なかった)。が、バッハはなんの求むるところもなく、半生を挙げてそれを続けたのである。

彼は名声を喜ぶようなあさはかな人間ではなかった。もとより金のためにはたった一小節も作曲したわけではない。ただ神を讃美するために、自分の職責を全うするために、珠玉にも比ぶべきカンタータを、毎週一曲ずつ作り捨てたのである。

作り捨てたという言葉は、この場合最も適切な響きを持つ。バッハのカンタータは出版するためでもなく、人に見せるためでもなく、金に代えるためでもなかった。彼は自分の楽譜を人に見せることを嫌い、そのために甚だ不利な立場におかれたとさえ伝えられている。バッハの作品で、生前印刷出版されたものはほとんどない。彼は天才のおもむくまま、神に捧ぐる祈りのまま、幾百曲となく作り捨てたのである。

芸術は斯の如き動機において作ることになって始めて尊い。彼の音楽が後世俗楽者流の企て及ばざる高貴なものを持っているのは、その天才に起因するばかりでなく、実はこの心ばえに原因するものと言うべきであろう。