후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
三太夫は若殿を従えて宿直の居間へ帰って来た。
二人は顔を見合ったまま物の怪の参るを待ち構えた。
若殿は目前に坐っている三太夫の様子を見守りながら、次第に不安を現わして来た。
「萎びたようなこの老人、老い衰えたこの老人、この老人が事実はたして天下に名高い伊賀流の元祖、百地有隣斎であるだろうか? このような老人を連れて来て、妖怪に向かわせたそのために、かえって妖怪の機嫌を損じ、恐ろしい返報を受けはせぬか? それより第一侍女侍臣を一人残らず退かせたため不測の災いを受けはせぬか? ――心がかりのことではある」
若殿はこのように思いながら、老人の様子を見守った。
と、老人は微笑したが、若殿の顔を打ち見守り、
「心がかりでござるなら、侍女なり侍臣なりお招び召され!」
「は」と若殿は眼を見張った。
「萎びたようなこの老人、老い衰えたこの老人、この老人が事実はたして天下に名高い伊賀流の元祖、百地有隣斎であるだろうかとの、その疑いはご無用じゃ! 大船に乗った気でおいでなされい!」
「は」と若殿は口を開いたまま暫時老人を見詰めたが、
「どうして老人には私の心を……」
「見抜かれたかとおっしゃるか? 何んでもないこと読心術じゃ! 草木の心をさえ見抜き申すぞ!」