후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
お兄様に巡り逢い一緒に力を合わせさえしたら、たかが山国の受領ぐらい討ち取ることも出来ように、思うようにまかせぬ浮世ではある」
鳰鳥は窓枠に額をあて、涙ぐみたい心持ちで尚じっと空を眺めていた。
「鳰鳥さん、鳰鳥さん」と、その時階下で彼女を呼ぶ小女の声が聞こえて来た。
返辞するさえ大儀そうに、彼女は黙って立っていた。
襖を開ける音がして、やがて小女が現われた。そして階下の大広間に多勢の客衆が来ていると告げた。
鳰鳥は小女に手伝わせて晴着で姿を装ったが、やがて広間へはいって行った。
室には既に遊女達が多勢集まって囃していたが、鳰鳥の姿が現われると琴も胡弓も音を停めた。
老若混えて十二人の武士がずらりと室に並んでいた。頬髯を生やした厳しい顔、青黛美しい優男、眉間に太刀傷をまざまざと見せた戦場生残りらしい老士。わけても正面敷皮の上に寛々と胡座した武士はひときわ威風四辺を払って、一座の頭目と一眼で知れた。雪のように白い頤鬚を垂らし、頭髪を紫の茶筅に取り上げ茶の胴服を纏っていた。年は五十を過ごしているが、顔色はあたかも青年のように生々として赤かった。
その武士を見ると鳰鳥は何がなしに悪寒を身に感じた。