후리가나로 읽는 일본 고전
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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
国枝 史郎의 蔦葛木曽棧(つたかずらきそのかけはし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 335,908자 · 669화면
と老師は一喝し足を上げてパッと蹴った。縛られた身は反すことも出来ずドンと背後へ転がるところをすかさず切り込んだ手練の太刀。髪を避け肉に逼り直ちに喉を切ったためか他愛なく首は胴から放れたが、切り口から血は一滴も出ず、一旦落ちて転がった首級が、忽然宙に舞い上がるや、グルグルグルグル白髪と共に眉間尺のように渦巻き出した。と、仆れていた胴体が、あたかも何者か引き起こしたようにスックとばかり飛び立ったが、バリバリと縄を引き千切り中庭に向かって開けられてある格子作りの窓まで走るや両手を掛けて数本の格子を一度に折り取りその穴からひらりと外へ飛び出した。と、渦巻いていた白髪首も続いて外へ舞って行ったが、
「オースチン老師! 芳江姫! 永久に安眠は出来ぬぞよ! 鬼王丸はまだ死なぬ! 夜に日に汝らの身辺にあって汝らの生命を狙うであろうぞ!」
こう叫ぶ声が空に当たって、殷々として聞こえて来たが、やがて次第に遠退き遠退きついに全く聞こえなくなった。座中の者の耳の底にはしかし尚物凄く残っている。
さすが闊達の英雄僧にも物凄いものに思われたか、老師は太刀を握ったままただ黙然と突っ立っている。