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どうひょう
道標
宮本 百合子
第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页
「生産の諸源泉を彼らから剥奪する」ほかに何と解釈しようもないこの決定的な表現は、それが必ず実現されるものであることを伸子にも告げるのだった。伸子がモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ来てからの経験では、スターリンの名で何ごとかが発表された場合、それはもう既に実現されてしまったことか、さもなければ、これから必ず実現されるべき何ごとかなのだった。そして、この論文に示されているのは、まさに、一つの画期的な決意であった。ソヴェト社会の確保と建設のために一層はっきりとした方向にそのハンドルがしっかり握られたことを告げる。――
ロンドンで行われる軍縮会議は、とことんのところではソヴェト同盟の存在をめぐっての軍備拡充のうちあわせのようなものだったから、ソヴェトの人々が自身の社会を護るために、その社会を内部から崩壊させようとしている階級を、とりのける決意をしたことは当然だった。
雪につつまれた厳冬のモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)が新しい雪の匂いよりもっと新鮮できつい雪の匂いをかいだように感じたのは、スターリンの論文がもっている理論の明確さのせいばかりではなかった。