轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どうひょう

道標

宮本 百合子

第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页

青空文庫

文化部のパシュキンが云ったように。――パシュキンは、玉蜀黍色の髪の毛をポヤポヤさせた大きい体を、窓ぎわに立っている伸子にふりむけて、こう云った。

「さあ、どう思いますか、我らの達成は素晴らしいでしょう、ここにこういう手紙が来ましたよ、遠い田舎の女から……」

我等の達成という言葉は、その時分すべての報告演説の中に使われる表現の一つであった。

「彼女は、ソヴェト文化部へ質問して来ているんです。ソヴェト権力は、亭主が妻をなぐることを認めているでしょうか。わたしの亭主は革命前に、わたしをなぐっていました。そしていまもなぐります。――ヴォート!」

パシュキンは、さきの太い鉛筆の大きな字のかいてある水色の紙きれをテーブルの上において、大きい手の平を上向けに、また、

「ヴォート!」

と、云って左眼をつぶった。

「ソヴェト権力がどんなに広汎な問題に責任を問われているかということが、わかりますか」

やがてパシュキンは、ユーモラスな眼の輝きのなかに集注した注意を浮べた。

「彼女は、坊主にこれを訴えないで、ソヴェト文化部へ手紙をよこした。ここにはっきり我らの十年の意味が語られています」