轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

07 第七分冊

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 200,903 字 · 400 页

青空文庫

「それがしは、女の子などと、遊ぶ術は知りませぬ」

市松ももう一かどの大人と自負している。そんな御用を承るのは武人の心外であるといわぬばかり。また、いつまでも洟をたらしていた頃のおつもりでは迷惑仕る――と云いたげな構えである。

秀吉はくつくつ笑って、

「遊ぶ術など知らんでもよい。わしの代りにここへ坐って、雛の客になっておればよいのだ。女童たちの玩具になって神妙にしておればすむ」

「戦陣の我慢ならば、如何ようにもいたしますが、左様な忍耐は市松のよくするところでございません。余人に仰せつけねがわしゅう存じます」

「女の子はきらいか。そちは」

「はい。きらいです。どうかすると撲りたくなることもあります」

ちか頃、家中でも、また宇喜多家の諸臣のあいだでも、市松は評判がよい。鳥取城や上月城で、功をあらわしたことも聞えている。将来ある若武者、よい骨がらである。などと多少おだて気味な声も当人の耳にはいっている。そんな加減か、めっきり成人し、顔にはぼつぼつ面皰まで誇示している。時々、秀吉にも手におえないことがある。自分と秀吉とは親戚のあいだだという気持がそのうらにあることはいうまでもない。