轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

「石狩川」大観堂、1939(昭和14)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 253,535 字 · 506 页

青空文庫

深い昔の結びつきを信じ、国の政策である蝦夷地開拓に全身をささげようとし、そういう気持の合致が、ここに長官となり下僚として相見えたのである。であるならば、自分の感ずるところの反対の極点に、かの人の意見が生れようとは考えられぬ。同じ釜の飯を食えば思うことはそんなに隔るわけのものでもない。「臣いま千思百慮して国家のためにこれを計る、カラフトの如きはしばらくこれを棄て、彼に用うる力を移して速に北海道を経営するは今日開拓の一大急務にして――」と献じた言葉には非議はないのであり、堀もまた、しばらくカラフトをそのままにして置いて、サッポロの開拓使庁に働いていた。けれども「諺に云う――」とかの長官が述べはじめたとき、もっぱらその人の手によって進退黜陟の鍵をにぎられている大主典の堀盛は、例の無表情な顔に立ち戻って先を読んで行った。――「蝮蛇手を螫せば壮士疾く己が腕を断つ」それを声を立て云い、彼はふと自分の腕を見まわした。目をつぶると腕を斬る疼みが伝わって来るようであった。その前になぜまむし蛇をうち殺してしまわないか。それが有毒な虫であるとは万人ひとしく認めていたところであるならば。