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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
X号は立ちあがって、部屋の中を二三歩、歩きまわっていたが、割れるような大声を出してどなりたてた。
「よし、第一、第三、第五ロケット砲発射準備。射撃距離にはいったら、射撃開始!」
いよいよX号は、人類と全面的な戦闘を開始しようとしたのである。
その時だった。ラウドスピーカーから、勝ちほこったような、谷博士の声がひびいて来た。
「X号よ。X号よ。わしの声が聞こえるか」
「なんだ、きさまは谷博士だな」
「そうだ。谷だ。X号よ、おまえの野望もこれで完全に破砕されたぞ。おまえのような、感情を持たない生物のために、人類が滅亡させられたりしてたまるものか。おまえの命も、これでもうおしまいだぞ」
「何を世まよいごとをぬかす。わしは無限の生命を持って生まれた。火でも水でも電気でも、わしを殺すわけにはいかないのだぞ」
「そのとおり。だがわしはおまえの生みの親として、おまえを殺す、ただ一つの方法を知っている――」
「それは――」
「原子爆弾で、この研究所の建物といっしょに、おまえのからだをこっぱみじんに吹っとばす。おまえの生命をつかさどる電臓も、原子力の前には、何の力もないのだ」
「ちくしょう」