轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どうひょう

道標

宮本 百合子

第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页

青空文庫

「磯崎が云いだして、ここのマダムにたのんだことですのに――」

「自分の親なんだもの、磯崎君が、がんばって、よくわからせたらいいじゃありませんか。いわば自分の責任じゃないか」

「そういうときには磯崎も、気の毒なほど、骨を折って居りますわ、何とかわかって頂こうとして――でも、むずかしいものですわね、わたし、ときどき、おそろしくてたまらないようになりますの」

須美子の濃いおかっぱの少女っぽいまんじゅう頭がすらりとした体つきのわりに、しっかりと張っている両肩の間へひっこんだようになった。きれの長い二つの眼は、ますます見ひらかれて、話している相手の素子の顔を見つめながら。

「わたしだけが、どうしてこんなにあちらの御両親から悪く思われていなければならないんでしょう」

若い夫婦がパリへ絵の勉強に来ているという現実が、こんなにもきつく日本の嫁姑の苦しさにしめつけられていると想像するものがあるだろうか。少女っぽいというより、少年ぽく見えるほどすらりとした体つきの須美子が、純潔なきまじめさで、子供が二人もつづけて生れてしまいましたし、というのをきいたとき、伸子の心はつきうごかされて、須美子を胸に抱きしめてやりたいようだった。