轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
どうひょう
道標
宮本 百合子
第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页
「わたしは、大体、ここでは、いきなり何にでも感服しないことにしたんです」
「なるほどね――ところで、今夜のМ・Х・Тはどうです――やっぱり感心しないことにしておきますか」
「それが困るのさ!」
素子は、同じようにむかっ腹を立てているような口調で云った。
「くやしいけれど、嘘はつけませんからね」
「じゃ、感服したんじゃないですか」
瀬川と秋山は、ひどく愉快そうに笑った。内海は、そういう素子の感情表現に不賛成らしく、十九世紀のロシア大学生のような頭を、だまって振った。
「もしかしたら芝居だけが面白いんじゃないのかもしれないわ。見物と舞台と、あんなにいきがあうんですもの――独特ねえ……何て独特なんでしょう!」
「佐々さんは、そう思いましたか」
秋山が目を輝かした。
「私も同感です。モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の見物ぐらい熱心で素直な観衆はありませんよ。子供のように、彼等は舞台を一緒に生き、経験するんです。ところが佐内君はね、今度モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ来て、失望したといっていましたよ。М・Х・Тの観客がすっかりかわって、服装はまちまちだし、態度もがさつだって――」