轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
どうひょう
道標
宮本 百合子
第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页
ベルリンへ行くということが、むしろ一行のあとにのこって自由行動をとるための一つのきっかけであったように、吉之助は一人になってベルリンからモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ戻って来た。そして、外国人はめったにとまらない、やすいパッサージ・ホテルにとまった。
秋山宇一や内海厚が同じパッサージに泊っていた時分、伸子も素子もモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)生活に馴れなかったこともあって、気やすくその人たちの部屋をたずねた。こんど吉之助の部屋が同じ廊下ならびになったが、伸子も素子も吉之助の室へは出かけなかった。吉之助がちやほやされつけている若い俳優であるということは伸子たちに理由もなく彼の部屋を訪ねたりすることに気をかねさせた。それにレーニングラードのジプシー料理屋のスタンドのかげで素子の吉之助に対する好意がわかっているものだから、なお更彼の部屋へ訪ねかねた。二三日まるで顔を合わさないまま過ぎることが珍しくなかった。
そんな風にして数日が過ぎた或る晩、吉之助の方から伸子たちの室を訪ねて来た。
「なにたべて生きてたんです? 大丈夫ですか」