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「やまとみんぞく」とはなんぞや
先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
喜田 貞吉
喜田貞吉『先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:「日本民族」とは何ぞや、「ケット」と「マット」、奥羽地方のシシ踊りと鹿供養、火葬と大蔵、くぐつ名義考、国栖の名義、国号の由来、時勢と道徳観念、周防石城山神籠石探検記、炭焼長者譚、長吏名称考、憑き物系統に関する民族的研究、手長と足長、道鏡皇胤論について、間人考、人身御供と人柱、法隆寺再建非再建論の回顧、本州における蝦夷の末路、オシラ神に関する二三の臆説、サンカ者名義考。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,063 字 · 389 页
今この経過を観察しまするについて、暫く眼を転じて、他の方面の事情を観察する必要があります。
今日奥羽地方には、無論一人の蝦夷と言わるる異民族は遺っておりません。中にはあれは蝦夷の子孫だなどと、他のものから指さされるものが無いではありませんが、実際上その人々といえども、皆立派な日本民族でありまして、他の人々と少しも区別するところがないのであります。しかしながら奥羽地方には、遠い遠い大昔に、歴史時代の蝦夷の先祖が遺したと思われる遺物遺蹟が、沢山に存在しているのであります。チャシすなわち彼らの拠って敵を防いだ所とか、竪穴すなわち彼らの穴住居していた穴の址とかいうものもそうでありますが、一番目につくのは石器時代の遺物遺蹟であります。石器時代とは、人間が未だ金属の刃物を使うことを知らず、石を打ち欠いたり、磨いたりして刃物を造った時代の事でありまして、世界のどの人種、どの民族でも、早いか、晩いか、必ず一度は経由したものですが、その時代の遺物遺蹟が、奥羽地方にはことに多いのであります。すなわち奥羽地方では、石器時代に比較的人間が多かったということになるのであります。