轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
02 ちげぐさの巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 123,012 字 · 245 页
経盛は、勉強家である。たいがいな場合、われ関せずと、机にむかって、書を読んでいる。
その弟も、清盛も、早くから、勧学院の学生であったが、しかし清盛は、いつか通学をやめていた。――すこしは、学問もやれよ。と父からたまには戒告をうけるが、いまの世情を見ても、家庭をながめても、ばかばかしくて、孔子の書物などは真にうけられなかった。父の懶惰をまねて、弟の机のわきにふん反り返り、加茂競馬のうわさとか、近所の女のはなしなど持ちかけた。弟が耳をかさないと、天井をにらまえながら、鼻の穴などほじくっている。また、ときには、裏の的場へ飛び出して、にわかに、弓を引いてみたり、不意に、厩の馬にむちを加え、大汗かいて帰って来たり――といったふうで、とかくかれには、規矩がない。
母も、変り者。父も変り者。ひとり次男の経盛が、やや真面目そうではあった。けれど、かんじんな総領息子の清盛がまた、このとおり、どこか毛いろ違いにできている。困った家族だと、感傷になれば、限りもなく厄介な人間同士の寄り合いだった。とはいえ、それらの個性個性をも引っくるめての、伊勢平氏という一つの「家」