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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

「見張りはなにをしているんだ。この建物から夜のあいだに出はいりすれば、かならず電波探知機で、非常警戒のベルが鳴るはずなのに、機械は故障でも起こったのか」

「いいえ、機械にも何も異状はありませんし、見張りの機械人間も、だれの姿も見うけなかったと申しております。窓も戸口も内がわから鍵がかかっていて、逃げだした形跡はどこにも残っておりません」

「よーし、それではあいつらは、まだこの研究所からは逃げだしていないな。きっとわしの姿を見てこわくなって、どこかへかくれて、青くなって、がたがた震えているのにちがいあるまい。そんなスパイを生かしてかえしては、せっかくのわしの計画も水の泡だ。研究所の中を隅から隅まで、捜索して、あいつらの居所を探しだせ」

X号はかんかんになって、しきりにどなりたてたのである。

まもなく、研究所の内部には、けたたましいサイレンの音が鳴りひびいた。

――非常警報発令、非常警報発令――

研究所にやって来た五人の少年は、恐るべき敵のスパイであった。全力をあげて、彼等の行方をさがしだせ。万一ていこうしたならば、即座になぐり殺してさしつかえない――

このような恐ろしい命令が、ラウドスピーカーから、研究所の建物中にひびきわたった。