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ちょうにんげんエックスごう

超人間X号

海野 十三

「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页

青空文庫

その大きなガラスの箱は、すごく大きな絶縁碍子の台の上にのっている。箱の中には、やはりガラスでできた架台があって、その上に、やはりガラスの大皿がのっている。そしてその大皿の中には、ひとつかみの、ぶよぶよした灰色の塊がのっている。どこか人間の脳髄に似ている。海綿を灰色に染め、そしてもっとぶよぶよしたようにも見える。なんともいえない気味のわるい塊である。

しかもその灰色のぶよぶよした塊は、周期的に、ふくれたり、縮んだりしているのであった。まるでそれ自身が、一つの生物であって、しずかに呼吸をしているように見えた。

いったいその気味のわるい塊は、何者であったろうか。

ガラスの箱のまん中に、その気味のわるい塊があり、その塊を左右からはさむようにして、大きな銀の盤のようなものが直立して、この塊を包囲していた。その銀盤は、よく見ると、内がわの曲面いっぱいに、たくさんの光った針が生えていた。

その針と反対のがわには、銀色の棒があって、これが左右ともガラス箱の外につきでていた。そして、ガラス箱の真上十メートルばかりの天井の下の空中にぶらさがっている二つの大きな火花間隙の球と、それぞれ針金によって、つながれてあった。