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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
この大ダムの西の端に、一つの建物がある。ここには、ダムの水位を測定する人たちが詰めている。そのほかに、ダムを見まわる監視員も、この建物を足がかりとして出はいりしている。
だが、いつもの日は、この建物の中にいるのは五六人にすぎなかった。平常は、大した用事もないから大ぜいの人がいる必要はないのであった。
きょうも測定当直の古山氏ほか二人と、巡視がすんで休憩中の大池さんと江川さんの五人が、退屈しきった顔で、時間のたつのを待っていた。そこへ、のっそりとはいって来た異様な姿をした人物があった。
それこそ、例の怪しい機械人間であった。
がっちゃんがっちゃんの足音に、所員たちはすぐ気がついた。ふりかえってみて、相手の異様な姿に一同は胆をつぶした。
(機械人間みたいだが、どうしてここへひとりではいって来たのかしら)
と、一同はふしぎに思いながら、気味のわるさにすぐには声が出なかった。
機械人間は、片手にダイナマイトの箱をぶらさげ室内をぐるぐる見まわしていたが、壁に張りつけてあるダムの断面図に目をつけると、そばへ寄ってまるで生きている人間の技師のように、しげしげと図面に見いった。