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ちょうにんげんエックスごう
超人間X号
海野 十三
「冒険クラブ」1948(昭和23)年8月~1949(昭和24)年5月号、「超人間X号」光文社、1949(昭和24)年12月刊行の上記単行本で完結
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 89,025 字 · 178 页
「もしもし。君は、ことわりなしに、ここへはいって来たね。早く出ていきたまえ」
ついに大池が勇しく立ちあがって、機械人間のそばへ寄り、しかりつけた。
すると機械人間は、彼の方へ、樽のように大きい首をふりむけて、
「このダムの設計は、はなはだまずいね。このへんにちょっと亀裂でもはいろうものなら、ダム全体がたちまちくずれてしまう。あぶない、あぶない」
と、機械人間は、笛を吹くような気味のわるい声でこのダムの設計のまずいことを指摘した。
すると大池が怒った。
「よしてくれ。人間でもない、へんな恰好をした鉄の化物のくせに、人間さまのやったことにけちをつけるなんて、なまいきだぞ」
「そうだ、そうだ。分かりもしないくせに、なまいきなことをいうな。さあ、出て行け」
江川も立って来て、機械人間をしかりとばした。
「私なら、こんな設計はしない。ここのところは、こうしなくてはならない」
機械人間は、机の上から赤鉛筆をとると、壁にはってある設計図の上に赤線をひいて、元の設計を訂正していった。
「よせ。よけいなおせっかいはよして、早く出て行け。出なけりゃ外へほうりだすぞ」
江川が機械人間の手から赤鉛筆をもぎとった。