轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どうひょう

道標

宮本 百合子

第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页

青空文庫

「こんどの仕事では、僕、いくらケチをつけられても、いやな気がしない。ソヴェトでは絵画というものを、どう考えているか、そのうってつけの実験ですからね、僕にとっちゃ千載一遇です」

そして朝のおそい伸子たちと一緒に茶が終るのを待ちかねて、プロレタリア美術家同盟の共同アトリエへ出かけて行った。

これは、みんなメーデー前のことだった。一九三〇年のメーデーには、いろいろな労働組合のクラブが、五ヵ年計画第一年の成功の記念として、それぞれに、クラブの壁を飾る絵をおくられた。蒲原順二は、その一つに加わる制作として、日本のメーデーを、もとめられたわけなのだった。

コムソモーリスカヤ・プラウダでその記事をよみ、化学労働者クラブがもらった職場の絵の下で、そこのウダールニクたちが、うれしそうに笑って写真にとられているのを見ると、蒲原順二にも、自分の制作のパスしなかった残念さが実感されるらしかった。

彼は、じっとその新聞写真に出ている化学工場の内部を描いた画を見ていたが、何か考えが湧いたらしく、

「佐々さん」

自分のベッドのところから伸子をよんだ。

「なあに」

伸子は、茶テーブルの上で、ロシア語文法を勉強しているところだった。