轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

どうひょう

道標

宮本 百合子

第一部「展望」筑摩書房、1947(昭和22)年10月号~1948(昭和23)年8月号<br> 第二部「展望」筑摩書房、1948(昭和23)年9月号~1949(昭和24)年5月号<br> 第三部「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年10月号~1950(昭和25)年2月号、1950(昭和25)年4月~12月号<br> 資料「展望」筑摩書房、1949(昭和24)年8、9月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 846,457 字 · 1672 页

青空文庫

ガリック・ホテルに向って長いヴォージラールの通りを二人で帰って来ながら、伸子は、しきりに、ロシアの絵のことを考えた。トゥレチャコフスキー画廊を埋めている古典的ロシア写実派の絵。色がみんな壁のなかに封じこまれているそれらの絵の世界はレーピンによって解放されている。文学で云えばトルストイの時代に。ゴーリキイとともに歩いて来た画家というのは誰だろう。それから一九一七年後ファデェーエフやフールマノフの時代になってからのソヴェト画家。伸子はデニカの絵を、実感の上に思い出すばかりだった。幾十万のポスターや諷刺画はあふれているが。ソヴェトの新しい絵画の広野はまず人跡まれだった。文学にくらべると、おどろかれるぐらい。

ここにも、フランスで絵画が文学より砕けてしまったという現象を、反対の方向から考えさせる芸術のジャンルの特質についての秘密がかくされている。伸子のつきたい点がそこにあった。モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)で見た三人の若いソヴェト画家たちの帰朝展の混迷を思い出した。

「無理もないわ」

若い彼らがうちこまれた混乱と抵抗とに同感し、伸子は、それをひとごとと思わなかった。