轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さこく
鎖国
和辻 哲郎
日本の悲劇
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 443,306 字 · 875 页
急激に拡大しそうに見えていた布教事業はここで一時頓挫したのである。
大村の内乱が世間に与えた印象もそうであった。ダルメイダが八月下旬に豊後で報告に接した時には、大村純忠は殺され、有馬の領主は逃げ、ポルトガル船は横瀬浦を去り、会堂も町も焼失し、信者らは皆殺しにされた、ということであった。そうしてそれらは純忠が仏像を焼いた結果であり、有馬の領主もキリスト教の同情者として同様の運命に瀕している、と噂された。これはほとんど皆事実に合わない誇大な噂であるが、しかしそれがキリスト教に対する反感を煽るように見えた。急いで横瀬浦にかけつけようとしたダルメイダは、途中でこれまでにない侮辱を受けた。また人々は満足そうに、「何処へ行かれるか、会堂は焼けたし神父は横瀬浦にいない」と挨拶した。島原の対岸の高瀬まで来て、彼はやっと、純忠の死も、横瀬浦の焼失も、商船の退去も、すべて嘘であることを知ったのである。島原でも信者たちの態度は少しも変っていなかったが、しかし口の津まで来ると、政治的情勢が変っていた。有馬の領主の父仙岩(晴純)は、この様な内乱の原因となったキリスト教を、断然禁止したのであった。