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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

てんでに懐中電灯をつけた少年たちが、四方から、これをとりかこむ。そこへ、うら門のほうからも、五人の少年と三人の警官がかけつけてきました。

こうして、かよわい少女は、たちまち、とらえられてしまいました。

それは、やっぱりサーカスの少女でした。手に持っていたのは「にじの宝冠」でした。

懐中電灯でてらしてみると、石のコマイヌと思ったのは、ショーウィンドーにかざってあるマネキン(人形)と同じつくりかたの、はりこのコマイヌだったことがわかりました。見たところ、石とそっくりにこしらえてあるので、昼間でも、それと気づかなかったのです。宝石どろぼうの「灰色の巨人」は、まえもって、石のコマイヌを、こんなにせものと、とりかえておいて、少女にそこへかくれるように教えたのでしょう。

しかし、明智探偵は、昼間から、それをうたがっていました。そして、じぶんがしらべるかわりに、少年探偵団に、てがらをさせるようにはからったのです。

少女は、警官に「にじの宝冠」をとりあげられて、そこに、泣きふしていました。少女はなにも知らなかったのです。わるものに、おどかされて、宝冠を持って逃げる役めをつとめたばかりでした。