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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
怪少女
東京湾にいるモーターボートを、ぜんぶしらべて、あやしいボートを見つけるほかはないのです。警察では、すぐに、その手配をしましたが、なかなか、てがかりがつかめそうにもありませんでした。
怪少女
それからまた十日ほどは、なにごともなく、すぎさりました。「灰色の巨人」の手下は、モーターボートでにげさったまま、ゆくえがわかりません。「灰色の巨人」という首領が、どんなやつだか、どこにいるのか、少しもわからないまま、日がたっていったのです。
ところが、ある夜のこと、銀座の有名な宝石商の大賞堂に、ふしぎな事件がおこりました。
夜の七時、銀座通りはネオンにかがやき、なみのような人通りに、わきかえっていました。大賞堂の店にも、おおぜいの客があり、店員はいそがしく立ちはたらいていました。
そこへ、ひとりのりっぱな洋装の若い女の人が、はいってきました。そのあとから、かわいらしい少女がついてくるのです。親子ではありません。たぶん少女は若い女の人の妹なのでしょう。
女の人は、ガラスばりの売り場の前に立って、店員に真珠の首かざりを見せてくれとたのみました。
店員は、女の人が、ひじょうにりっぱな服をきているので、だいじなお客さまと見て、ていねいにあつかい、いちばん高価な首かざりのケースを、いくつも、ガラス台の上にならべてみせました。