輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

ふしぎな家

大きなブリキかんに、コールタールをいっぱいいれて、そのかんのそこに、はりで、ごく小さな穴をあけておくのです。そして、そのブリキかんを、自動車の車体の下へ、はりがねでくくりつけておくのです。

すると、コールタールが、かんのそこのはりの穴から、細い糸のように流れだし、自動車が進むにつれて、地面に、目にも見えないコールタールのほそい線が、どこまでも、つづいていくのです。そのかんには、四―五十分はもつほどの、コールタールがはいっていました。

探偵犬シャーロックの鋭敏なはなは、その糸のようにほそい、コールタールのにおいをかぎわけて、灰色の巨人の自動車のあとを追っているのです。

では、そのブリキかんを、だれが、いつのまに、賊の自動車に、くくりつけたのでしょうか。それはさっきの、ちいさなかげぼうしでした。つまり、小林少年だったのです。そして、見はりの男の注意をそらすために、よっぱらいのまねをしたのは、ほかならぬ明智探偵そのひとでした。

ふしぎな家

園井さんを乗せた賊の自動車は、ほそうされた、たいらな道路を五十分ほども走って、やっと停車しました。ずいぶん遠くへきたらしいのです。