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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

怪老人

山下さんは、歯ぎしりをして、くやしがりました。小林少年も、こんなにたくさん少年探偵団員がいて、怪人をふせぐことができなかったのを、はずかしくおもいました。でも、いまさらどうすることもできません。あのとうといグーテンベルクの聖書は、どこともしれず、持ちさられてしまったのです。

「それにしても、ふしぎなことがある。わたしが聖書のはいった桐の箱を持っているのを、電灯が消えたかとおもうと、すぐに、あいつが、ひったくっていった。そのときあいつはスイッチの前にいたんだから、そんなにはやく、わたしのそばへ来られるはずがない。あいつの金色の手がぐっと五メートルものびて、箱を取っていたのだろうか。あいつのからだには、そんな、とほうもないしかけがあるんだろうか。」

山下さんは、あとになって、ふしぎそうに、そのことをくりかえすのでした。

怪老人

山下邸の怪事件があってから、三日めの夕がたのことです。井上少年とノロちゃんのふたりが、麹町の明智探偵事務所へ、小林少年をさそいだしにきました。小林君が玄関へ出ますと、井上少年が、

「小林さん、ぼくたち、いま、ふしぎなものをみつけたんだよ。