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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

名探偵の勝利

もうアリのはい出るすきもないのだ。

名探偵の勝利

魔法博士は、思いもよらぬ明智探偵の出現に、すっかりどぎもをぬかれていましたが、さすがはくせもの、まだ、まいってしまったわけではありません。やがて、気をとりなおすと、恐ろしい歯車の音をたてて、笑いだしました。

「ウヘヘヘ……、明智先生、ところが、まだ安心するのは、早かろうぜ。見ろ! となりの牢屋には三人の子どもがいる。きみは、あの子どもたちが死んでもいいのかね。ウヘヘヘ……、おれが、ひとこと、さしずすれば、三人の部下の短剣が、ぐさっとささるのだ。それでもいいのかっ。」

すると、こんどは、明智探偵のほうが、魔法博士におとらぬ、笑い声をたてました。

「ワハハハ……、きみは、なんという頭のにぶい男だ。まだ、さっしがつかないのか。それじゃあ、見せてやる。おい、きみたち、前へ出てきたまえ。」

すると、むらがる警官隊が、さっと道をひらき、そのうしろにかくれていた三人の少年が、ニコニコして出てきました。小林、井上、野呂の三人です。

「どうだ、わかったか。きみの部下が短剣をつきつけている少年たちは、みんなかえだまだよ。井上、野呂のふたりは、きみが見つけだして、グーテンベルクの聖書を盗むときにつかった、あのかえだま少年だ。