輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
ユラユラゆれながら飛んでいました。ゾウの腹の下のハンモックに、のんきそうに寝そべっている、賊のすがたも、手にとるように見えます。
そのとき、警部は双眼鏡で、うしろの海面をながめました。すると、ヘリコプターのうしろ三百メートルほどのところを、一そうのランチが、白波をけたてて、ばくしんしてくるのが見えます。警視庁から水上署へ電話をして、いちばん速力のはやい大型ランチで、ヘリコプターを追うように命じてあったのです。
「よし、あれがくれば、もう、うち落としてもだいじょうぶだ。」
警部はそうつぶやいて、銃をとりあげると、前方の空の巨ゾウに、ねらいをさだめました。どこへでも、たまがあたればいいのです。そして、ゾウの風船のガスがぬけて、海へ落ちればいいのです。すると、水上署の大型ランチが、賊をすくいあげるというじゅんじょです。
一ぱつ、二はつ、三ぱつ、警部の銃は、目の前の巨ゾウのせなかをめがけて、つづけざまに発射されました。なにしろ大きなまとですから、たまは百発百中です。たまがあたるたびに、ゾウはユラユラとゆれましたが、やがて、たまの穴からもれるガスが、だんだん多くなり、風船ゾウのからだは、みるみる、しぼんでいきました。