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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
おとなしく手錠をうけろっ。」
中村警部の目くばせで、ひとりの刑事が、つかつかと前にすすみ、首領に手錠をはめようとしました。
「待ってくれ。こうなったら、おれは、もうひきょうなまねはしない。だが、ちょっということがある。この二階に子どもがひとり、かくしてあるんだ。おれや部下がひっぱられると、その子どもが、うえ死にする。こどもを助け出すあいだ、待ってくれ。」
首領はみょうなことをいいだしました。
「うそつけ。子どもは、きのう、にじの宝冠とひきかえに、園井さんに返したじゃないか。」
「いや、園井正一じゃない。じつは、もうひとり子どもを、ぬすみだしたんだ。その子どもが、秘密の部屋にかくしてある。外からかぎがかけてあるから、おれたちがいなくなれば、子どもはうえ死にしてしまうのだ。」
「その秘密の部屋は、どこにあるのだ。」
「二階のてんじょうの上だ。そこは、おれでなければ、ひらけないのだ。ひらきかたに秘密があるんだ。だから、きみたちは、おれについてきて、見はっていればいいだろう。けっして逃げやしない。逃げようにも地下道のほかには、逃げ道がないじゃないか。」
「よし、それじゃ、二階へいくがいい。