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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
みんなおとうさんのお友だちだよ。そのお客さまに、宝冠を見せることになっているんだ。」
「にじの宝冠って、なんなの?」
小林君がききますと、園井少年は目をかがやかせて、
「たいへんな宝物だよ。いまから百何十年まえに、ヨーロッパのある国の女王さまが、かぶっていたという王冠だよ。ぼくのおじいさまが、フランスの美術商からお買いになったんだって。ぼくのうちのたからものだよ。その宝冠には、ダイヤや、ルビーや、サファイアなんかが、たくさんはめこんであるんで、にじのように美しく光るんだ。だから、にじの宝冠っていうんだよ。」
園井君のおうちは、戦争のまえには、ひじょうなお金持ちでしたから、そういう宝物がのこっていたのです。
「ぼくが心配しているわけが、わかるだろう。ほら、灰色の巨人だよ。あいつは、宝石ばかり、ねらっているんだね。だから、こんや、あいつがやってきたら、たいへんだとおもうんだ。」
「だって、こんや、きみのうちで、宝冠を見せることは、お客さまのほかには、だれも、しらないんだろう?」
「しらないはずだけれど、でも、灰色の巨人は、魔法つかいみたいなやつだからね。かぎつけて、やってくるかもしれないとおもうんだ。