輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

どこへいったんでしょうね。」

それをきくと、みんな、きみがわるくなって、キョロキョロとあたりを見まわすのでした。

園井さんは、ふしぎそうな顔をして、いいました。

「そんな小さな子どもがいるはずはありません。わたしの子どもの正一は中学生です。そのほかに、うちには子どもはいないのです。いや、たとえ子どもがいたとしても、この部屋へは、はいれません。わたしは、用心のために、宝冠をお見せするまえに、ドアにカギをかけておきました。窓もちゃんと、しまりができております。どこにも出はいりするすきまはないのです。」

「それはたしかですか。では、宝冠はどこへいったのです。だれかが、持っていったとしか考えられないじゃありませんか。」

園井さんも、お客さまの男の人たちも、部屋じゅうを、ぐるぐるまわって、さがしました。ドアや窓の戸を、ガチガチやって、ためしました。ぜんぶ、中からしまりができています。そのほか、てんじょうにも、かべにも、ゆかいたにも、あやしいところは、少しもないことがわかりました。

ふしぎです。あの美しい宝冠は、銀の箱もろとも、おばけのように消えてなくなったのです。