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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
怪物のゆくえ
みんなは、うすきみわるくなって、ただ、おたがいに、おびえた目を見かわすばかりでした。
怪物のゆくえ
ちょうどそのとき、園井さんの広いおうちのへいの外では、またべつの、おそろしいできごとがおこっていました。
小林団長のひきいる八人の少年探偵団は、四人ずつ、ふたくみにわかれて、園井家のへいのまわりを巡回していました。
もう夜の八時ごろでした。空がくもって星も見えない、まっ暗なばんでした。そのへんは、さびしいやしきまちで、高いへいばかりがつづいています。人どおりも、まったくありません。町のところどころに立っている街灯の光が、あたりをぼんやりと、てらしているばかりです。
小林君がさきにたって、そのあとから、園井少年と、ほかのふたりがつづいています。ほかのふたりも中学の一年生です。
「おい、とまれ! なにかいる。あれをごらん。」
小林君が、むこうのコンクリートべいの上を、ゆびさしました。それは園井君のおうちのへいです。へいの上から、大きな木の枝が、ニューッと、つきだしています。その枝が、ざわざわと動いているのです。
風にゆれているのではありません。なにかが、その枝にとまっているのです。