輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
そして、そこにりっぱな部屋を、つくっているんだ。」
ああ、コンクリートの大仏の中をすみかにするとは、なんという、ふしぎな思いつきでしょう。中村警部も、そばにいた刑事たちも、あっと、おどろいてしまいました。コンクリートの大仏ならば、いかにも灰色の巨人にちがいありません。人間のあだなだとばかり思って、大男などをさがしていたのですが、じつは賊のすみかの名まえだったのです。
そのとき、明智がむこうの方を指さして、みょうなことをいいました。
「中村君、見たまえ。ほら、あすこの木のねもとの草が、ユラユラ動いている。」
みんなは、その木のねもとを見ますと、たしかに、一ヵ所だけ、異様に草がゆれています。モグラでもいるのでしょうか。いや、モグラにあれほどの力はありません。もっと大きな動物が、地下から土をおしあげているのです。
「みんな、木のかげにかくれて、あすこを、よく見てください。」
明智はそういって、じぶんも大きな木のみきにかくれました。ほかの人たちも、それぞれ、木のかげにかくれました。
見ていますと、草の動きかたは、ますますはげしくなり、やがて、さしわたし五十センチほどの土が、草といっしょに持ちあげられ、その下に黒い穴ができました。