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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
」
「それは、黄金怪人のことじゃありませんか?」
「うん、よく知っているね。王さまは黄金のよろいをきているよ。そして、魔法つかいだからね、黄金怪人にちがいない。」
目に見えないやつは、そんなことをいいながら、だんだん、向こうのほうへ歩いていきましたが、やがて、カタンと音がして、胃ぶくろの向こうの壁に、四角な穴があきました。そこにドアがあるらしく、男がそれをひらいたのです。
外から、うすい光が、さしこんできたので、やっと、あいての姿を見ることができました。そいつは頭から、足のさきまで、まっ黒なやつでした。つまり、黒いシャツに、黒いズボン、頭には黒い袋のようなものをかぶって、その目と口のところだけが、くりぬいてあるのです。
ひょっとしたら、さっき、巨人の口へ三少年をおしこんだのも、こいつだったかもしれません。この男の黒い手ぶくろをはめた手が、懐中電灯をうばいとったり、三人をうしろから、おしたりしたのかもしれません。
「さあ、ここからでるんだ。王さまのお部屋は、すぐそこだからね。」
黒覆面の男は、さきにたって、胃ぶくろのドアをでました。
そのドアは、床よりも、すこし高いところにひらいているので、そこから水が流れだすようなことはありません。