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はいいろのきょじん

灰色の巨人/魔法博士

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁

青空文庫

「さあ、みんな、つかれただろう。ひとやすみだ。」

黒人が、おどりをやめたので、みんなも、立ちどまりました。

「ところで、きみたち、いまの魔術の種が、わかるかね。え、どうだ、わかるまい。」

黒人は、そういって、みんなの顔を見まわしました。

「ぼく、いってみましょうか。」

小林少年が、つかつかと前にでました。

「さすがは、少年探偵団長だね。わかったかい。それじゃ、いってごらん。」

怪黒人が、こわい顔ににあわない、やさしい声でいいました。

「あれは、インド奇術といって、有名な奇術ですね。世界じゅうで、あの奇術の秘密を知っている人は、だれもないんだって、明智先生に聞いたことがあります。でも、ここでやった、いまの奇術は、やさしいとおもいます。」

「やさしいって? それは、なぜだね。」

「ここは洞窟で、てんじょうがあるんですもの。ほんとうのインド奇術は、原っぱでやるんですよ。原っぱには、てんじょうがないから、なんのしかけもできません。」

「うん、それで?」

「この洞窟のてんじょうは、暗くなっていて、下からはよく見えません。ですから、あの暗いてんじょうに、しかけがあるんです。