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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
こうしてノロちゃんは、ゾウの背中にのせられてしまったのです。
ふたりをのせたゾウは、ズシン、ズシンと、歩きはじめました。いったい、ノロちゃんを、どこへつれていこうというのでしょう。小林君も、井上君も、心配でたまりませんから、ゾウのうしろからついていきました。
「た、たすけてくれえ……、小林さん、井上君、はやく、たすけてえ……。」
ゾウの背中の上では、ノロちゃんが、身をもがきながら、叫びつづけています。しかし、怪黒人が、うしろから、しっかり、だきしめているので、どうすることもできません。
広いコンクリートの廊下のいっぽうの壁に、いくつもドアが並んでいる中に、ひじょうにでっかい、かんのん開きのドアがありました。ゾウは、そのドアの前に立ちどまると、鼻のさきで、ドアのとってをつかんで、二枚のドアを、両方にひらきました。そして、その中へ、ノッシ、ノッシと、はいっていくのです。
それは、ゾウの大きなからだが、通りぬけられるほど広い入口でした。
ふたりの少年が、ひらいたドアの中をのぞいてみますと、そこは、ゾウがはいるといっぱいになってしまうような、あまり広くない洋室でした。