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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
宝冠の少女も消えてしまったし、こりゃいったいどうしたことだろう。」
「がくやをさがしてもいないので、見物人にまじって、にげ出しやしないかと、ぼくは、見物人がかえりかけてから、ずっと、木戸口で見はっていた。あんな大男とこびとだから、いくらごまかそうとしても、すぐわかるはずだが、それらしいやつは、見物人の中にはひとりもいなかった。」
「テントのすそをまくって、出入り口でないところから逃げだす手もあるが、それは、テントのまわりに、見はりの巡査をのこしておいたから、見のがすはずはないね。」
「そうだよ。その見はりの警官に、たずねてみたが、ぜったいに、逃げだしたはずはないというんだ。がくやのものも、ひとりひとり、しらべたが、だれも知らない。ゾウのさわぎのとき、がくやからとび出していった連中もあるが、その中には、大男も一寸法師もいなかったはずだね。」
「それはぼくの部下が見て、知っている。あの連中のなかには、そのふたりはまじっていなかった。これは、まちがいない。」
「すると、やっぱり、このテントのどこかに、かくれているのかもしれない。そして、宝冠の女も、まだ神社の中にかくれているのかもしれない。