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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
てんじょうも壁も床も、コンクリートでできていて、いっぽうの壁にそって、ずっと部屋が並んでいるらしく、いくつもドアが見えています。
高いところに、小さな電灯がついているだけで、うす暗く、向こうの方は、よく見えないほどです。
さきに立っていた怪黒人は、その広い廊下のまんなかに立ちどまって、三人の少年をふりむき、きみ悪くニヤリと笑いました。
「さあ、ここで、待っているんだ。いまに、ふしぎなものが、あらわれるからね。」
そういって、かれは、うす暗い廊下のつきあたりの方を、じっと見つめています。三少年も、つい、その方を、ながめないではいられませんでした。
外は、ひえびえとつめたくて、シーンと、しずまりかえっています。なにか恐ろしいことが、おこりそうです。あのうす暗い向こうの方から、とほうもないばけものが、あらわれてくるのではないでしょうか。
三人が、目をこらして、その方を見ていますと、やがて、ずっと向こうの廊下のつきあたりに、なにか、もやもやと、動いているものがあります。暗くて、よくわかりませんが、ネズミ色の、ぼやっとした、ひどく大きなものです。
そのとき、三人は、ぎょくんと、心臓がのどのところまで、とびあがるような気がしました。