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はいいろのきょじん
灰色の巨人/魔法博士
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《灰色の巨人/魔法博士(はいいろのきょじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 156,085 字 · 312 頁
そのころ、近くの消防署から、四台の消防自動車が出動していました。ゾウの進んでいく道は、たえず電話で知らされていたので、消防車はさきまわりをして、ゾウを待ちうけることにしたのです。その赤い車体が、電車通りのはるかむこうに、あらわれました。
ゾウは電車通りを三百メートルも走ると、横町にまがりました。消防車はそれを待っていたのです。二台は、大まわりをして、ゾウのゆくてに立ちふさがり、あとの二台はゾウのうしろから、せまりました。つまり、ゾウをはさみうちにしようというのです。
横町にはいると、ゾウはいくらか気がしずまったらしく、かける速度がにぶくなってきました。しかし、まだのそのそではありません。タッタッタッと、いきおいよく進んでいきます。
そのとき、ゾウのゆくてに、さきまわりをした二台の消防車が、横にならんで、とうせんぼうをしていました。そんなにひろい町ではありませんから、二台の消防車が横にならぶと、まったくすきがなくなってしまうのです。いくらゾウでも、あの大きな消防車を、とびこすことはできません。しかたがないので、ゾウはそこで立ちどまり、クルッとむきをかえて、うしろへひっかえそうとしました。